マンション管理士資格試験

「合格体験記」


 マンション管理士資格試験の第1回試験として平成13年12月9日実施されました難関合格率7.4%合格点38点以上及び第2回平成14年度試験、合格率7.0%合格点36点を見事突破されました方々のうれしい、そして貴重な経験談をお寄せいただきました。
 これから受験を目指す方にとって有益なお話ばかりです。

 体験記をお寄せいただきました合格者の方々には、心より御礼申し上げます。

 合格体験記の内容は原則自由ですが、以下の内容を参考にお書きいただきました。

掲載文章は原文のまま(明らかな変換違いと思われる漢字は一部訂正しております)掲載いたしました。

 1.お名前(匿名) 受験地 本試験点数(自己採点)

 2.受験の動機:使用した教材等:受験勉強の期間及び1日の勉強時間
  :受験勉強で特に注意したこと:合格した喜び等の感想 

◎合格体験記募集しております。募集要項をご覧になってください。


◎第2回 わたるさん 福岡県 宅建 マンション管理士 管理業務主任

2.点数  マンション管理士38点  管理業務主任者 38点

3.受験の動機 
・平成13年に第1回のマンション管理士という資格が、21世紀の新しい資格だということだけで、深く考えもせずに受験しましたが34点で不合格でした。
 平成14年になって第1回の合格者が、 各地でマンション管理士会を設立されて、だんだんマンション管理士の仕事と役割がはっきり見えてきました。
 マンションには問題が山積みで今後ますますアドバイザーの役目が重要になると思い、少しでもお手伝いできればと再度チャレンジしました。

4.使用した教材等
・杉の子マンション管理士通信教材一式
・不動産受験新報(住宅新報社)
・マンション法の解説(一橋出版)
・民法の解説(一橋出版)
・マンション管理の知識(住宅新報社)
・問題集5冊(住宅新報社、中経出版他)

5.受験勉強の期間と方法
・5月から杉の子マンション塾のテープを聞きながらテキストを読みましたが、本格的に勉強を始めたのは9月からでした。
 通勤電車の中で不動産受験新報、マンション法の解説、民法の解説を読み、特にマンション法の解説は3回以上読みました。
 退社後は喫茶店で1時間から2時間、問題集を5、6回解きました。11月になって土・日は図書館で、建築用語辞典、マンション管理士用語集、マンション裁判の判例集を片手に問題集の間違えた箇所のチェックと、消防法、水道法、建築設備や修繕計画の本を読みました。

6.受験勉強で特に注意したこと
・第1回合格者の方々の勉強方法を参考にしました。
 特に皆さんが区分所有法が大事だと言われていましたので「マンション法の解説」を熟読しました。
 それとネットでの課題は出来るだけ提出するようにしました。             

7.その他 
・当初、管理業務主任者を受験するつもりはなかったのですが杉先生からアドバイスをいただき、模擬試験のつもりで受験しました。
 幸いどちらも合格いたしましたが、これからが本当の勉強ではないかと思っています。
「宅建、マンション管理士、管理業務主任のトリプル合格おめでとうございます。今後は福岡県マンション管理士会の会員としてご一緒にがんばりましょう」

◎第1回 はしさん 愛知県 宅建 マンション管理士 管理業務主任
本試験獲得点数 宅建・36点 マン管・41点 管業・43点

 宅建受験の動機は去年、2級建築士を勉強して運良く受かってしまったが法規をもっと知りたくて宅建で更に奥深く勉強しようと思いはじめました。
 また、将来自分の家を建てるためにいろいろ知っていたほうが安心なので。

 受験勉強は約6ヶ月、一日2〜3時間位で2週間前には5〜8時間、
 何度も参考書を読み、問題集を全て理解するまで何度も繰り返しました。
 使用した本はらくらく宅建塾と出る順宅建の一式です。
 常に持ち歩き、暗記していました。

 マン管・管業の動機は第1回目ということで簡単だと聞いていたからですが、蓋を開けてみると難しかったです。
 一体どんな問題が出るのか不安で試験前日は朝の4時まで勉強しました。
 おかげで試験中居眠りしてしまいました。
 受験勉強の期間は宅建試験が終わってから2週間後にはじめたので約1ヶ月。
 宅建の疲れからか、ぜんぜんやる気が出ずに
 だらだら日だけが過ぎ、2週間前に慌てて問題集を解き始めました。
 参考書は住宅新報社と住宅新聞社、日本実業出版社(完全対策)等ほか5冊ほど。
 インターネットで購入したものは中身を見ていないため失敗したものもありました。

 まさか1年に3つも国家試験に受験するなんて思ってもいなかったし、合格したなんて夢のようです。
 努力は報われるんですね。これからも頑張ります。
「前年の二級建築士に続いての、四冠達成、おめでとうございます。マンション管理士の試験は、宅建の知識がそのまま生かせますから、連続受験が可能ですね。」


◎第1回 もりもとさん 大阪府 宅建 マンション管理士 管理業務主任


 私の場合、去年宅建を受験するために大栄国家試験学院に通っていた。
 新しい国家試験が出来ることは、不動産受験雑誌「不動産受験新報」で知った。
 知れば知るほど、この試験は宅建受験者におあつらえ向きの試験である事がわかってきた。
 目標は宅建合格であったので、マン管、管理業務主任者は宅建勉強の延長線上にすぎなっかた。
 それでも、マン管のための学校は物色した。その中で、大栄が非公式に大栄生、もと大栄生を対象にマン管講座を開講するというので、それに乗っかった。(そのことは要するに、全くの素人をマン管合格に導くのは至難の技であるという大栄側の読みがあったからである。)10月初旬から週2回の講座だったので、宅建試験までは重複したが、宅建が終わったら、マン管に集中できた。

 結局、去年受験した宅建、マン管、管理業務すべて合格した。
 おのおの点数は、38、40、45点であった。宅建はかなり感激したが、ほかは冷静といえば嘘になるが、割合冷静に受け止めれた。
 何せ、受験の動機はと聞かれると、宅建のついでといっていたぐらいだから。
 マン管、管理業務の勉強で自分で特筆すべきことと思っているのは、同時受験ということもあって、宅建試験終了後はほとんど宅建に関することは勉強しなかった。
 その代わり、1.区分所有法 2.マン管法関連法規 3.標準管理規約をかなり時間をさいて勉強した。
 過去問がないので、これら1.2.3に関しては条文そのものを繰り返し読んだ。
 これは大栄のH講師の授業中のアドバイスどおりにしたことが幸いした。

 いずれにしても、去年は最初の試験でラッキーであったと思う。
 そのラッキーをものに出来たのも、宅建を受験したからに他ならない。
 なぜなら、宅建受験がなければ、受験雑誌も買わなかったろうし、したがってマン管試験の存在も知り得なかったのだから。
 すべてはその時のめぐり合わせであったような気がする。

「宅建、マンション管理士、管理業務主任のトリプル合格おめでとうございます。中年ということですが良く集中されて勉強されたようですね。感服いたしました。」


◎第1回 わたなべさん 東京都 マンション管理士


1 マンション管理士に合格(業務管理士は受験せず)
2 受験地 東京(ビックサイト)、東久留米市在住
4 本試験獲得点数 自己採点40点
5 受験の動機 
 宅建試験(1回目で合格)と合わせて受験、現在住宅購入のための資金積立中であり、宅建受験理由同様、自分がマンションを購入した時の資とするため。
 勉強しているうち、いかにマンションの維持管理が難しいかわかってきました。
6 受験方法
 いずれも独学であり、HPの情報、掲示板での意見交換等は不安な勉強の中、とても励みになりました。
7 使用教材
 「わかりやすいマンション管理・業務管理士テキスト上下」(マンション管理法令研究会)
 「マンション管理の知識」(住宅新報社)「択一パーフェクトチェック」(マンション管理法令研究会)
 「うかるぞマンション管理士直前模試」(週刊住宅新聞社)「完全攻略」
 (東京法経学院)、模試2回(東京法経学院:36点、週刊住宅新聞社:38点)
8 教訓
1)受験終了まで合格する努力を(宅建ではTAC最終模試で30点しかとれなかったが本番までの追い込みで合格できた)
2)模試は自分の実力のバロメータに(絶対40点以上とるぞという目標があった)
3)手をつけた教材は3回は繰り返す

来年1人でも多くの合格者が出ますようお祈り申し上げます。

「思っていたよりも難関試験となりましたが、高得点で見事合格されました。おめでとうございます」


◎第1回 すぎ(ホームページの管理人です) 福岡県 マンション管理士 管理業務主任者


合格体験記の集まりがあまり良くないので、管理人自身の体験談を掲載いたします。

●受験の動機
1.現在マンションの管理組合の理事(輪番制)を受け持っているためにマンション管理に対する関心がありました。
2.試験科目が、宅建と共通した部分が多く、宅建と重複又は連続して受験するのに適しており勉強するのに良い資格だと思い受験しました。

●使用した教材等
1)マンション管理の知識 住宅新報社 2,940円
 基本書がなく困っていたときに出版されたので早速購入しましたが、区分所有法の解説が旧法との対比で書かれており解りづらい内容でした。
 したがって区分所有法は、2)の一橋出版の「マンション法の解説」を使用しました。
 その他の「建築物の構造や設備」「管理組合の運営」等は非常に参考になりました。
 宅建を勉強せず、初めて受験する場合はちょっと難しいかもしれませんが、宅建経験者や再受験者にとっては非常に良い基本書と思われます。

2)マンション法(区分所有法)の解説 一橋出版 580円
 僅か、96ページの薄っぺらな参考書ですが、解りやすく区分所有法を解説しており、価格も安く、超おすすめの一冊です。
 宅建では1問しか出題されないので従来あまりくわしく勉強したことがありませんでしたが、マンション管理士では(本試験では、50問中11問(関連まで入れれば21問)出題されました)最重要科目なので、特に時間をかけて読んだテキストです。

3)マンション管理士予想問題集 中経出版 1,575円
 マンション管理士の試験概要が発表されて最初に出版された問題集ということで購入しました。
 マンション適正化法の条文や管理組合の運営関係の問題等は良く利用しました。

4)不動産受験新報(月刊誌) 住宅新報社 910円
 マンション管理士受験情報に最も詳しい出版社の月刊誌ということで毎月購入しました。
 今まで勉強していなかった管理組合運営やマンション建物の設備関係では、重宝しました。
 特に平成14年1月号の「直前模試」は、問題配分や問題レベルを知る上において大変参考になりました。
 他の問題集も含めて7〜8回繰返し問題を解き、最後は全問正解まで使いこなしました。

5)マンション管理士直前予想150問 DAI−X出版 1、260円
 50問形式問題が3回分掲載されており試験直前出版されたので購入。
 価格も比較的安く内容も豊富であったが、問題の配分が偏りすぎの傾向が感じられました。
 区分所有法からの出題が少なく(6問程度)、マンション適正化法からが多すぎる(10問程度)ため適正な実力診断が出来にくい欠点があります。
 特にマンション適正化法からは5問というのは、「業務主任者の5問免除」の制度があり、はっきりしていたにもかかわらず10問出題は納得がいきませんでした。

6)自作法令集
 法令集に適当のものがなく、パソコンで自作しました。
 区分所有法、マンション適正化法、同施行規則、標準管理規約を寄せ集めA5版程度にまとめて持ち歩きました。

●受験勉強の期間及び1日の勉強時間
 10月までは宅建の講習を行なっていましたので、実際に勉強した期間は2ヶ月程度です。
 主に区分所有法とマンション適正化法、管理規約を集中的に、学習しました。
 
●受験勉強で特に注意したこと
 第1回目の試験ということで試験科目の配分が予想出来ませんので、以前は区分所有法のことを「マンション法」と仮称したほどマンション関係の中心的法律である区分所有法を集中的に勉強しました。

●合格した喜び等の感想
 管理業務主任者の場合は、合格率58%ということが判ったときちょっと失望しましたが、管理士の7.4%は逆に意外でした。
 50問の4択問題で合格点38点以上、合格率7.4%の選別にはちょっと無理があるのではないでしょうか。
 しかも難問、奇問が数題ありその解答をどうするかによって大きく変わってくるような状態ですから、10%未満の合格率を来年以降も維持されるのなら、出題形式や問題の質の向上が望まれます。
 マンション管理士は制度として未確定の部分が多々ありますが、これから整備され社会的に認知されていくにしたがって有望な資格になっていくのではないかと思われます。
 特に宅建主任者との重複資格としては、試験科目や取得後の業務関係を考えると、ぜひお薦めしたい資格です。